どーも、こんにちは、
ひぽぽです。
みなさん、『ヘルスケア大学』ってサイトを利用したことありませんか?
医療や健康情報をまとめたサイトで、病名や病気の症状をネット検索すると、かなりの割合で上位表示されます。
このサイトの最大の売りは、記事が医師によって監修されているところです。
私も「医者がチェックしてるなら信頼できるよね。」と思い、脂漏性皮膚炎や自律神経失調症になったときには何度もサイトを訪れました。
【脂漏性皮膚炎の体験談はこちら⇒え、脂漏性皮膚炎なの!? 私の頭皮のフケ・かさぶたの原因】
【自律神経失調症の体験談はこちら⇒息苦しい! その原因、自律神経失調症かも 】
ところが、このヘルスケア大学の記事の中に多数の間違いが書かれていることが問題になっています。
運営元のリッチメディアは、間違いを指摘された記事を修正し、それ以外の記事についても精査すると発表しました(2017年5月22日)。
ってオイ! 医師監修ちゃうんかい!
これじゃ2016年末に休止された情報サイト『WELQ』と同じじゃないですか。
なんで今まで何の手も打たなかったんですか? もー、トホホですよ。
でも、私はヘルスケア大学を応援してるんです。
WELQのようにつぶれて欲しくない!
私がそう思うのには3つの理由があります。
それは何なのか、見て行きましょう。
ヘルスケア大学の評判は決して悪くない
まず一つ目の理由は、『医師によって監修された医療・健康に関する記事を提供する』というヘルスケア大学のサービスに対する評判は決して悪いものではないということです。
ヘルスケア大学は多くの人に必要とされ、利用されています。
実際どのくらいの人が利用しているか、見てみましょう。
ヘルスケア大学の月間サイト訪問者数は2017年3月時点でおよそ1090万人※1です。1日のサイト訪問者数に直すとおよそ35万人ですが、これほど多くの人がヘルスケア大学を利用しているわけです。
WELQの場合でも、開設から休止までの約1年間、1日のサイト訪問者数はどんどん増えており、最終的には250万人※2にまで達していました。
医療や健康に関する情報を提供するというサービスが、いかに多くの人に必要とされているかが分かると思います。
※1:資料JP(https://siryou.jp/6185/)
※2:第三者委員会調査報告書
ヘルスケア大学がセルフメディケーションを推進する
二つ目の理由は、ヘルスケア大学はセルフメディケーションの推進において大きな役割を果たす可能性があるということです。
セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てをすること」です。
日本政府は医療費を抑えるためにセルフメディケーションを広めようとしており、医療用医薬品のスイッチOTC化※3を進めたり、セルフメディケーション税制※4を始めたりしています。
要するに、政府は国民に「あんまり病院の世話にならないようにしてね。」と言いたいわけです。
ですが、「本当は早く医者に診てもらうべきだったのに、病院へ行くことを控えたために病気が悪化した。」というのでは本末転倒。
そこで大事になるのが、医療の素人である私たちが『自分で治せる』か『医者に行くべき』かの判断をするための手助けとなる情報です。
ヘルスケア大学はこの情報を提供する役割を担うことができるのです。
※3:医師の処方せんが必要な医療用医薬品の中で使用実績があり副作用の少ないものを市販薬として認め、処方せんなしで購入できるようにすること。
※4:きちんと健康診断などを受けている人がスイッチOTC医薬品を年間12,000円を超えて購入した場合、超えた分の金額について所得控除を受けることができる。
ヘルスケア大学をつぶしてもまた同じことが起こるだけ
三つ目の理由は、WELQのようにヘルスケア大学を再起不能にしても、やはり記事の信頼性に問題を抱えた別のサイトが取って代わるだけだということです。
それなら今あるヘルスケア大学に改善を求めた方が手っ取り早いです。
もともとWELQやヘルスケア大学のビジネスモデルに欠点があるんです。
これらのビジネスモデルは、大量の記事を書いて検索上位に表示させることで多くの人にサイトを訪れてもらい、それによって広告収入を得るというものです。
サイトにたくさんの人が訪れるようになると、広告料の高いタイアップ広告などを獲得できるようになります。
ユーチューバーも有名になってくると企業とのタイアップでまとまったお金を稼げるようになりますが、あれと同じですね。
安定して企業から広告を獲得できるようになれば、収益が大きく伸びてきます。
この段階に達するまでは経営が苦しいので、できるだけ早くアクセスを集めなければならず、そのためには多少無茶してでも記事数を増やす必要に迫られます。
第三者委員会によるWELQの調査報告書によると、WELQでは最も多い月で3,500本もの記事がアップされていました。
1日当たり100本以上ですから、とんでもない数です。
これほどの数の記事について内容を細部までチェックすることはかなりのコストを必要とし、実質不可能です。
このように、WELQやヘルスケア大学のビジネスモデルは、発展の初期段階でどうしても記事の内容チェックを犠牲にせざるを得ない構造になっているんです。
それならいっそ、初期段階を終え収益の安定しているヘルスケア大学を改善していく方が良いというわけです。
ただ、記事作成にかかるコストが増えれば収益は落ちますので、早めに新たな収益の柱を構築する必要があります。
すでにリッチメディアはヘルスケア大学を足掛かりとした新規事業を展開しつつあるようですね。
ウソつきになりたくなければ、何が何でも医師監修をちゃんとすべし!
以上、私がヘルスケア大学を応援する理由を3つ挙げましたが、もちろん無条件でというわけではありません。
問題点は改善されなければなりません。
すでにリッチメディアのサイトには、信頼性向上のために次のような取り組みを行うと書かれていました(2017年5月10日)。
- 記事チェック体制の強化
- 複数の医師による監修方法への変更
- 信頼性を届けるUIへの変更と、指摘収集の仕組みの構築
(3番目に出てくるUIとは『ユーザーインターフェース』のことで、「人がコンピュータから情報を受け取ったり入力したりする仕組み」というような意味です。一般人にも分かるように説明付けといて欲しいわ。)
ヘルスケア大学は医師監修を公言し最大の売りにしているわけですから、これは何が何でもしっかり機能するようにしなければなりません。
さもないとウソをついたことになり、私たちの信頼を裏切ることになってしまいます。
さて、ヘルスケア大学を擁護する話をしてきましたが、私は運営会社のリッチメディアの支援者ってわけではないですよ。
むしろ私は、リッチメディアやサイバーエージェントなどのITメディア系の企業は嫌いです。
わけの分からん言葉をさらっとぶっ込んでくるし(さっき出てきたUIとか)、社員がこじゃれててスキがないし。
なんかドラマやファッション雑誌からそのまま抜け出して来たみたいな感じが好きになれないです。
単に私が田舎者のせいかな?
それはそうとして、リッチメディアにはヘルスケア大学をより良いものにするよう、なんとかがんばってもらいたいものです。
みなさんもあまりヘルスケア大学をたたき過ぎないようお願いしますね。
あんまりたたくとつぶれちゃうから。
それでは、また。
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製薬会社だって利益の追求が1番の目的です。
⇒「大手の製薬会社だから安心。」は大間違い!
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